お菓子がないと生きられないあなたへ
    喜田家&花畑洋菓子のお店ハルエ・グレースから 主人 田口恵美子がお届けします。
Vol10 キタヤ&ハルエグレースから「ちゅうりっぷ通信」

 本格的秋を迎えました。お元気ですか?
 天は青く澄みわたり、白い雲は浮かび、ほどよい陽射しに人々は運動会、ハイキング、紅葉狩り、渓流釣り、ご旅行、町内活動・・・・各々が各々に忙しいことでしょう。

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【最近思う・・・世の中】
 地域では、お年寄りや寝たきりの方のケアシステムも少しずつ進化している中、私たちの社会負担も国の財政が破綻状態で困難な問題は山ほどあります。まぁ世界をみれば又又北朝鮮、アメリカ、アルカイダ、宗教問題、インド、イラク、難民・・・と、さまざまな問題が数限りなくあるわけで・・・。幸せそうなフランスさえも、経済に元気がないのは「あのヨーロッパ特有の我は我はの個人主義はいいことだけど、でも故に、移民難民がどんどん移入してきていて、いろいろ大変なのだ」と聞きました。
 そういえばビートたけしさんが、「田中角栄」のTVドラマを来年春迄につくるんだとかで、「どんなことを描くのか?」とインタビューされてましたが、今の政治もよりよい政治をやっていってもらいたいものです。物事というのは、皆で知らないよりは少しずつ理解していくべきでありましょうかね。

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【無知な私の目覚め】

 私は、何ん――にもよく判らないままこの〜ウン十才迄、祖母も両親も逝き2人の娘も嫁ぎ、今1人ぼっちになって、「あれ――ッ?やっと自由みたいだ!」「そうそう、自由なのだァ――!」・・・と我に返っている次第。それで、この頃ふと気付けば「フンフン」と頭を振って見ているTVは、ナント!“放送大学”ではありませんか!この私が!。「栄養素のビタミンの働き」であるとか、「蛋白質の働き」であるとか・・・!。結構一生懸命見ちゃうんですよね――。これ、ついチャンネルまわしの手が止まっちゃうチャンネルです。
 私事ながら大変お恥ずかしいのですが、高校の時に世界史をとらなかったんですね。それで今更ながら古本屋に行くと、その辺の「ローマの・・・」とか、塩野七生さんの「ローマ人の物語」「イタリアからの手紙」とか買ってくるんです。ただ『積ん読く』だけなんですが...。「何にも自分は知らない」ことだけは知っているので、いつになっても知識欲だけハングリーで読まないで積ん読。

 それが急に大層嬉しいことに、先日もチャンネルパチパチしていたら、放送大学に手が止まりまして、「第4回 ローマ時代の政治」。その次に映ったのが「第5回 ローマ人の平和」と続いて流れていたんですが・・・「フンフン」「フンフン」。なんと! 聴いている自分の姿に客観的に驚いちゃったんですね。(あっ−、あっ−。もっと小さい時や若い時にこういう風に先生のお話を聴いていれば―――と。)

 で、やたらこの所TVを真剣に見まくりまして。先日も深夜NHKアーカイブスで、「十九歳」という思春期の青年の反抗の成長過程の映画を連続放送していました。内容は、自分の事を判ってくれない、親を尊敬できない、反抗・暴力の繰り返しのなかから、まわりも死に物狂いで本人と戦っていく。暗中模索で・・・。ある時、ようやく結論に達するというものでした。

 人って、人間成長って、大人でも子供でも思春期でもみんな同じ。本人が本人なりにゆっくりと納得して身につけていかないと、押し付けや親の都合の愛情や、スピードありすぎや、その人の個性と適合しているかどうかとか・・・。特に「子供を教育して育てる」ということは、とにかく「すっごく心して同じ高さになって、中に入って一緒に寄り添ってみないと、何ん―――にもわからないんだ」と、アナウンサーと原作者の方がお話していました。私も孫を3人持つようになりまして、ただ大人のおもちゃにしないようにと心掛けなくてはと考えさせられます。TVゲームも電磁波で脳ミソの癌を招くとかで、困ったものですよネ。

 宇宙飛行士の毛利さんが、時代が宇宙に行けるようになったことは、文明の発達としていいことだけれど、文明の進化の中で暮らすのと自然のままアフリカやパブアニューギニアのように暮らすのと、宇宙から見たら“地球で何がどうあろう”と“あまり関係ないんだなぁ”“とっ―ても、小さい事なんだ”と、宇宙で毛利さんは感じたんだそうですね。

 「人の成長」の難しさと、今後21世紀これからの日本の若者をどう育てていくのかは、先人の責任なんだから「大変なことだ―!」と感じました。どうにも出来ない私1個人ですが、日本国の為に「何かは心がけていかなければ駄目だ」「大人はしっかりしなくては・・・」と、思った次第です。ハイッ。スイマセン。

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【南フランス体感紀】

 今日は、何〜んかこんな事書いてしまってちょっと変ですね?!。というのは、前号でも書きましたがアフリカのそばまで行って帰ってきたので、何か頭の中がワイドになってしまっています。アフリカのそばっていうのもちょっとおかしいんですが、行ってきたのが南フランス「コートダジュール&プロバンス」で、地理的に右となりがイタリア、左となりがスペインで、地中海を挟んだ下がアフリカという場所です。
 ロンドンに住む妹のハルエグレースとフランスのニースで合流し、日本からは洋菓子ハルエグレースのパティシエ長谷川と店舗デザイナー、パッケージデザイナー、海外担当の原料屋さん、輸出の機械やさん、そして案内してくれるご夫婦の計9人で、「お菓子の世界の大研究をしよう」、具体的に「どんな色をしているところ」なのか、「見て」「さわって」の「体感」は何よりと、無理して出かけてきたのでありました。もちろん、私ご当人初体験です。

 南フランスのこの辺は、元ローマだったという名残りがあちこちに生きています。実は私、かの円形闘技場がイタリアにしかないと思っていたんですが、「アレッ!」南フランスにもありました。円形闘技場=イタリアという固定概念が私の頭の中にどっかりと腰を下ろしていたんですね。帰ってから調べたんですが、古代ローマ帝国は、地中海沿岸を中心に遠くはイギリス南部まで領土をもっていたそうで、円形闘技場もフランス全土に20あまり発見されているそうです。ローマ軍がどれほどの勢力があってかよく判ります。
 この円形闘技場、もともとは呪いを祓うための「決死の闘牛との闘い」だったそうなんですが、市民の何よりの憩いの見世物と変化し、その後いろいろな演劇とか歌とか楽しみごととかあったということです。でも一番は昔から「闘牛士と牛」なんだそうで、私たちが行ったとある田舎町でも、日曜日でしたがトラックから牛がおろされ、フランスなのに闘牛の見物で町は賑わっていたんです。のんびりとプロバンスの田舎のお祭り日って感じで。

 南フランスは、地中海に面しているんですが、この真っ青な海は感動ものです!!、これは日本の海とも、沖縄の海とも違うんですね。太陽の強さのせいでしょうか?。その海と対照的な岩・岩。どこもここも緑の少ない岩又岩。だから、ヨーロッパって建物が石でできているのも当たり前だ!――、と体感。フーム。そんな岩山の中腹にそびえる中世古代のまま残っている家々、ホントに壊さないでずっ――
         
と使うんですね―。で、お城が今はホテルになっているという「シャトー・ド・ラ・シェーヴル・ドール(岩山に住む山羊という意味)」のてっぺんにナント“金の羊”。この“金の羊”を見て何故かすご〜く感動したんです(日本にも似たような金のシャチがあるのに!です)。

 また、聖なる泉を中心にして生まれたニーム(泉の精ネマウススが名前の由来だそうで)というところがありますが、ここにも行ってきました。ローマ軍はこの辺りの水量豊かなこの地を得て、水道橋で町に水を行き渡らせ、大浴場・小浴場をつくり、サウナもつくり、男風呂女風呂もつくり、町全体に豊かな水に囲まれた都市を完成していったのですね。コインを投げる泉とかまでも・・・。
 アヴィニヨンの橋とかも・・・見たわけですが、知識のない私たちは「水をそんなに?」・・・というふうで見物してきましたが・・・、とにかく水道の橋をつくったことがすごかった・・・。アッ、付則ですが勿論飲み水は「エビアン」でしたよ。とにかく豊かな水・・・高校のとき、合唱で習った「水の底なる♪ オフェリアサさま・・・」という歌思い出してしまいましたが、ナイアガラみたいなたっぷり――の水量の泉には、長い髪のような水草が緑に美しく・・・・・・。ローヌ川は水量が豊かでこの辺りが水のプロバンスと呼ばれているとか・・・。

 私たちを連れて案内して下さった方は、幼い頃いっしょに遊んだ幼友達。イスラエル人の奥様も一緒に案内してくれたんですが、持つべきは旧友。フランスに詳しいことを頼りに必要なところだけを丁寧にスケジューリングしてくれてあったので、大助かりでした。おまけに、好きなところでいきなり車を止めて「ブランジュエリー&パティスリ」へ飛び込み、外にカフェがあればそこで出来たてを試食、という“繰り返し”で、またオリーブの畑やブドウ畑の中にも入れて、グーンとフランス菓子を体感してこれたように思います。日本人の感性って、もっと細かくてデリケートで、もっとうるさくて繊細な味にこだわっているな、やはり!と。まぁ、今回は洋菓子のデザイン的な部分と建築の洋菓子的部分を実況見聞に行ったんですが・・・。

 そんなこんなの南フランスから帰ってきて、テレビをつけると、ちょうど放送大学で「ローマ」をやってましたので、「フン、フン」って、まるで小学生が水をのみ込むように素直に「放送大学って、すご〜い!」と学ぶ喜びを今頃知ったのでした。お粗末!。

 南フランスに行って改めて思うのは、おしゃれな色感覚のよいフランス。何百年も培われて備わった風土、風習、国特有の感性は、それなりの理由があるものだと・・・。そして又、日本は四季が豊かで水が豊富でよい国民性で美しい自然に囲まれ、繊細な才能と花鳥風月・風姿花伝の感性に優れている・・・と認識したことです。

 皆さまも機会がありましたら南フランスへ・・・。

         



何が違うのかナ? いろいろ違う・・・ウン。


ウチのハルエグレースのケーキもいいけど
勉強になるナァ・・・。

ディスプレイは、お客様が楽しんで下さるためにある・・・ウーン。

あっ、スイマセン。写真をパチリッ!

アルルの町で。カフェ・ゴッホの前は、ゴッホの絵になったカフェ屋さんで人がいっぱい。 ワァー、パエリアですよ!
まだ煮えてないって、売ってもらえませんでした。
パエリアって、日本の大衆お祭りの焼ソバみたいな感じ。
出来上がると、カニ・エビ・ムール貝・イカ・タコ・グリーンピース・トウモロコシ・・・等、モザイクみたいに表面いっぱいにデコレーションしてまず見せて、人を集めてから・・・。
    

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 ちゅうりっぷ通信、今月もお読み頂きありがとうございました。
 来月号は、茶席とお菓子のお話です。
 お楽しみに・・・。

平成15年10月01日号
元気で生きる田口 恵美子より

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