お菓子がないと生きられないあなたへ
    喜田家&花畑洋菓子のお店ハルエ・グレースから 主人 田口恵美子がお届けします。
Vol14 キタヤ&ハルエグレースから「ちゅうりっぷ通信」

 うららうららと、大分春めいてまいりました。お元気でお過ごしでしょうか? もう3月の節句、卒業、入学、桜の季節を迎えますが、なんと月日の経つことの早いこと。こうして何千年も繰り返して歴史となっていくのですね。地球の営みの大きいこと。自分は1人のニンゲンとして老いていく・・・。ワンちゃんの寿命はまことに短いものと、私の生きてきた前半に2匹のメリーとハローが生まれて亡くなっていきましたが、自分もそのレールの上の1個体にすぎないのか・・・、と客観的再認識をしています。

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【コンサートで感じた人が生きるという事】

 先日、ニューヨークで活躍しているサックス奏者ポール・ウィンターさんとそのグループによる、地球がテーマのようなコンサートに行ってまいりました。ちゅうりっぷ通信のバレンタイン特別号でご紹介した1500人のバレンタインコンサートです。あるご縁で、ハルエグレース&キタヤのお菓子を協賛させていただいたということで、新宿の初台の「オペラシティー」へ顔出しに行ってきました。
 狼の遠吠え、インディアンのドラム、チェロ、ピアノ、パイプオルガン、そしてポールさんのたゆとうような落着いた音色のソプラノサックスに包まれたコラボレーション。クジラのお母さんの子守唄など、地球的発想による創造音楽。バッハの讃美歌をジャズ風、ボサノバ風にアレンジして、癒し系のようであり、アフリカ的であり、又日本の子供達の合唱「アーアーアッ、アッ」で歌いあげる地球讃歌という風であり、ポール・ウィンターさんが音楽という表現をつかい、地球全体をとらえたスタンスで、発展創造しているのだなというふうに理解をしました。

 この頃、ちょくちょくあと何年いきるのかしらんと、年老いていく自分の位置というものを感じることが多くなりましたが、私は何をしたいのだろう、何をしてみたいのだろうと、自分に問いかけることがおおくなりました。
 そう!私はこんなことをお客様としたいのだと、考えることがあるんです。人が約70年〜90年、自分の両親も含めて、私のところでは、私を可愛がってくれた祖母が101才で亡くなりましたが、以前に「おしん」のような話に登場させていただいた父母も数年前に他界してしまいましたが・・・・・・。生きている時間・・について、折角生きている「このおひとりおひとりが持っているトキ」は、ヒトとの関わりで、1人1人が真剣に生きるべくして、営みを続けているわけで、まあ、相田みつおさんやいろいろ日めくりカレンダーとかの中の「ひとことことば」で、うまく表現してくれる人々が多いですが、あなた様もお手洗いの中で、瞬間勇気づけられたり、うなづかされたりしていることと思いますね。
 太陽エネルギーとか、風力発電とか、石油の枯渇とか、本当に地球が永持ちして、未来の子供達にどう人間はあるべきかを。飽食の時代、消費の時代の今、私達日本国も老年期に入ってきた感じで・・・。
 自動車は自転車にして、ドイツやオランダのように質実・質素な考え方にジワリジワリと世界全体もそういうことになれてくる。
 スーパーのレジ袋『いらなーい』ですと・・なる。あっ、昔、紙ひもであんで野菜入れた買い物カゴ、よかったですよね。  
 
 で、私は本日何をお伝えしたかったかと申しますと、家族を大切に、知人友人を大切に、もの、こと、お祝い、悲しみごと、などの節目節目を、子供達に想い出をしっかりつくってあげる。お母さんの手作りで家庭菜園とか、ぬか漬けとか、お赤飯とか、お芋の煮っころがしや五目寿司を飯台でつくるとか、そういう暖かいもの(私はついにそれを娘たちには貧しい忙しさのために、できなかったのです。)そして提案したいと思うんですね・・・(ナマイキでスンマセン)。孫の顔すら見るヒマが持てない暮らしに、疑問感じちゃうんですねェ。 ...私...。(孫にもゴメンナサイ)
 で、そんなことしか考えていない自分なのですが、このちゅうりっぷ通信をご覧になった方にだけ、最後にいいお知らせしますね。ですので、長くなっていますけれど、最後まで頑張って読んで下さいね。

 それで、記念日・・・お誕生日、卒業、入学、1月1日元旦、3月のお節句、5月のお節句、7月7日七夕、9月9日重陽の節句(長生きを希う日)、米寿、喜寿、銀婚式、受賞の日とか、なんとかいろいろ。
 赤ちゃんや子供ばかりでなく、1人1人、おじいちゃまもおばあちゃまも、パパもママも、大学生のおにいちゃまも、お嫁にいかないおねえちゃまも(“ちゃま”つけちゃいますネ)、大切にしたい記念日ってみんなありますよね。ご本人は思っていないのだけれど、その人にかかわるまわりの人、特に家族は絶対に忘れずにカレンダーに印付けておいて、メッセージカードで(本当にカード1枚でいいのですから)、必ずオーバーにお祝いを突然にやってあげましょうよと・・・そう考えています。


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【感動という体験を学びに・・・】

 私は、お客様を楽しませる勉強会という会に入っているんですが、ある時その会のグループで、どんなことが思い出になるかを気付く勉強(体験する勉強会)ということで、サンフランシスコからラスベガスの旅を一緒にする行動があったんです。
 日本人はおとなしくて、人にも自分にもただでこんな感動することあるのだよと、師匠は教えたいというのが目的なんです。
 この時の勉強会は、15人位のメンバーで10日間の旅だったんです。旅の途中のある日、ウエストコーストの海辺でイタリアンランチをとっている時に、師匠から各人のナフキンの下にそっーとひざからひざに、おしゃれなゴージャスな赤い封筒の指令書がまわってきたのです。
小さいタイピング文字で、


あなたへ<指令>
 ○月○日、同室の友人のお誕生日がこれから先5日後にやってくる。
 あなたは、彼女に絶対にわからぬよう、当日彼女をすっかり本人の誕生日であることを気付かせぬ行動を続け、室から1日中連れ出せ。
 当日の夜中12時ジャストに、真っ暗な室に彼女と一緒に気付かれぬよう帰室せよ。
 これを読了後、このメモは直ちに消滅せよ。


 まことに(ジャージャジャ、ジャジャジャ♪)(ジャージャジャ、ジャジャジャ♪)(チャ、チャ、ラーン♪)の映画みたいです。頭の中にこの音楽浮かんじゃいましたね。
 さあ−「どうなったと思います?」

 さあ、私の行動開始です。その日の朝、ベットの中にいる友人にこう言いました。
私 「ねェ、ラスベガスでエステ(彼女は美容師なのです)するっていってたでしょ。もう行きましょう!」
友人「エエッ、もう行くの? まだ早いワ」
私 「ウ−ン、でも−今日いろいろしましょうヨ。ギャンブルもやらなくちゃならないし――」
友人「ウ−ン、でも−もう少し寝ていたいカナァ・・・」
私 「ウ−ン、でも・・、・・・あの・・・チョット、室のクリーニングを頼んだのでね・・・」
友人「エエッ、何!」
私 「アノ−ッ、なんかネェ、ゴキブリが昨日いたので・・・」
友人「ギョッ―――!!」
 さて、その日のランチに私は師匠に呼ばれました。
師匠「田口さん、バラしたのですかッ?」
私 「エエッ、いいえ!」
師匠「だって、ハニーはマリリン頭がおかしくなったみたいだ」と言ってきましたよ。
 ここからニックネームに変わります。この旅は、自分の人格を忘れて、ただひたすら楽しいとは何かを学ぶ旅のため、旅の間中好きなニックネームで呼びあうのです。因みに私は「マリリン」と言ってもらいました。
 私 「あっ、イエイエ、大丈夫です。彼女が、今日は部屋にいようとするので、出まかせにゴキブリっていったんです。」

 ここで、不審に思うハニーをまくために、他の友人たちが更なる行動に出たのです。私もこのチームワークにビックリしました。昼のランチタイム、大きな大きなステーキ屋さん(ステーキが大きいのです。そして60才以上のお年寄りばかりのウェートレスで・・・結構かわいらしかったです。)で、15人のテーブルで勿論ハニーとマリリンを離すべく、別々に友人達がハニーを自分達の席の方に招きます。
 仲間の1人「僕はダスキンのゴキブリ退治をやっているんですよ――」
ハニー「ヘェ−ッ。あっ、そうそう、なんですかホテルの私たちの室にゴキブリがでるんです・・・」
 いや、私、このときのチームワーク、学びましたね――。

 その日、ラスベガスの町の中は、今はテーマパークのごとくテーマホテルになっていまして、アラビアンホテル、イタリアンホテル、アジアンホテル、等・・・、すご――いホテル群は、テーマで客を集め、ギャンブル客を集客しているように変わって、昔のただのホテル街は昔の商店街のように死んでいるのでした。ホテルの中に河川をつくって、ゴンドラが行き交いしてカンツォーネが鳴り響いている感じなんですね。そしてどこのホテルに飛び込んでもいいんです。私達一行も、そうですね2000人位の人の山にもぐってあるホテルの外とうで演目される“キャプテンクック”を、ディズニーランドなみに、花火の人ごみのように見物したりして。すっかりハニーも頭の中は自分の誕生日のことは忘れています。まぁ―、本当にディズニーランド以上でした。ショーの途中でキャプテンクックが海に落ちたんです。で、15分位物語が進んだころ海の中から『ギャ―ッ―』って短剣もって、ザワッ―と飛び出した時には感動しちゃいましたね。
 商業マーケティングの元祖アメリカの「お客様をとことん楽しませる」心意気と真剣さに感動でした。これらに関するすごさは、まだまだ2〜3つすごい体験を学びましたので、次号からも時折ご紹介していきたいと思いますのでお楽しみに。楽しく 笑っちゃえますので、語らせて下さいね。

 さてさて、ハニーはどうなったかと・・・・。
 ステーキの昼食、キャプテンクック、エステと、すべて時は刻々と進み、ナイトタイムになりました。旅行添乗員さんに援助を頼んで、5,000円分チップを買い「サァ−ッ、腕まくり!」カジノでルーレットです。ワッア−、勝つこと!勝つこと! となりにマフィアみたいな人がいたのです! で、彼が赤を出したら白を、彼が白を出したら赤を、で20,000円までなっていったのです。2人とも!(ヒッヒッヒッ、有難や−)
 時は夜中の12時に15分前。私のソバにソッ−と仲間が「マリリン、15分前です。そろそろ・・・」と、密かに伝達人が。ソッ−と私「ハイッ、ワカリマシタ」と目くばせ合図です。ゲームに夢中のハニーに、
私  「ネェ−、もう帰りましょ」
ハニー「エッ−、いま? だって―――」
私  「ネッ、もう明日があるから、ネッ」
ハニー「ウ――ン」
 又、伝達人が私にエレベータの方で、「早く早くあと4分」と目くばせしています。

 そして、いよいよ室の前。
 さぁ、入室のカードキーをハニーは差し込みました。開けたとたんに、パチッパチッとルームライトがつき、ニュースカメラマンのごとくフラッシュをたく人、インタビューをする人、誕生日のプレゼントを渡す人、歌を歌うグループ。ベットの枕の上にはハッピーバースデーの旗、拍手をするグループ、誕生日を讃えるメッセージを読み上げる人。15人の男性たちがハニーの室に、それぞれの役割りで立っていたのでした。


素敵なハニーへ

  あなたの微笑みはまわりを幸せにし、
  あなたの声はまわりを癒し、
  あなたの行動はまわりに勇気を与え、
  いつもあなたが中心にいるから私たちは元気で今日もいられます。
     心から
        お誕生日 おめでとう


 そこで! ハニーに感動の大泣きをしてもらう予定だったのです.....が、ケラケラ笑ったのです。この作戦は「人は予期せぬ出来事に、人は感動する」を、1人1人が学びを体験する事が目的だったのですから・・・・・。全員“目が点!”。この作戦は、失敗か? 
 いまだに、あの時ハニーが感動の涙でなく、感動の笑いは何だったか、全員にわからないのですが・・・・師匠にも。
 私は責任上、心の中でゴキブリの話がまずかったかナァ・・・と。

後日談
 ハニーさんに聞きますと、1日の仲間の摩訶不思議な行動はこれだったのかと、頭の中にグルグルよみがえって、とても・とても・とてもおかしかったのだそうです。
「あ――っ、やりすぎ・・・」
「みなさん、ごめん....」のマリリン。

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 で――、本日の本題です。


 このフラッグ(ハッピーバースデーの旗)。いや―ッ 日本にないなァ・・・。よし、お客様がお誕生日や記念日のケーキをご注文されたとき、プレゼントしちゃおう! と、たっぷり買いこんで来ました。日本人もアニバーサリー(記念日)、卒業、入学、合格、うれしいこと、等々、すべて大切な記念日。皆様もこの突然に驚かせて祝福を心あわせてお祝いしてあげる企画、家庭の中や友人に“力リキ”込めてやってみませんか。又、成功したら今年のキタヤ&ハルエグレースのアカデミー賞に発表していただこうかナァ・・・と。私もワクワクしてきました。
 というわけで突然ですが、このちゅうりっぷ通信をご覧の方で旗セットをご希望の方先着1,000名様分のフラッグをご用意いたしました。どうぞ、ご利用下さい。


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             きさらぎ(如月)のお菓子

 まだ厳しい寒さの中にも、そっと近づく春の気配、足音、香りを感じながら立春を迎えて、早春葉の出る前に、五弁でかおりが高い花が咲く梅の花
 梅の頂、春告鳥(はるつげどり)といわれて、ホー・ホーホケキョと美しい音色で鳴く鳥、うぐいす。
 真冬の青空の中、満開の桜に、黄味がかった緑色のうぐいすの構図は、輝くようなまばゆい日本画の世界です。この「梅とうぐいす」は、仲の良いたとえとも言われています。
 お茶室の中では、冬はあたたかく・・・。この言葉通りお客様を迎えるためのあたたかなおもてなしが洗練されたエッセンスで、趣向されてお出迎えです。
 まず、今月の主役、梅の花のお菓子たちと器のコーディネートです。
 黒塗りの器に盛られた色あざやかな紅梅の練り切り、大きくふくらんだ梅のつぼみを表わした「未開紅」、早咲きの紅梅に雪が積もった「雪中梅」、琳派のモダンなデザイン「光琳梅」。
 白い染め付けの器には、ピンクのぼかしの練り切りに、線で五弁を描いた「綿梅」、薄紅の皮であんを包んだやわらかな「梅衣」。
 朱塗りの器には、羽二重餅の中にうっすらピンクの粒あんがポツンポツン、下地窓に梅花の影が映った「窓の梅」、五弁の花びらを少しねじった「ねじ梅」など、古くからの楽しいデザインが伝承されています。
 そして梅と仲よしのうぐいすの色粉をまぶした「うぐいす餅」もかかせないお菓子です。
 また、炉開きから春まで、様々な種類の花が咲き替わる茶花、椿のお菓子、ふっくらと紅白に染め分けた道明寺製の「姫椿」。
 とろけるような羽二重餅を、椿のつややかな緑の葉っぱで上下に包んだ「椿餅」。
 春を告げる行事、奈良のお水取りで、東大寺の二月堂に供えられる紅白の和紙の椿を写した「御堂椿」など、万葉の時代から、庭木として愛されてきた椿が、今も大切にお菓子として生かされています。
 清々しい雰囲気のお茶席では、早春の愛らしいお菓子たちに、顔をほころばせながらあたたかなおもてなしを味わいます。
 「春は名のみの底冷えに衣更に着て」
 衣更着――如月(きさらぎ)と呼んだとか。
まだ少し先の春のかおりを遊び心にふくらませて、お菓子とお茶のひとときを過ごします。
                              如月 はんなり朝子



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平成16年2月15日号
元気で生きる田口 恵美子より

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