お菓子がないと生きられないあなたへ
    喜田家&花畑洋菓子のお店ハルエ・グレースから 主人 田口恵美子がお届けします。
Vol.6 キタヤ&ハルエグレースから「ちゅうりっぷ通信」
こんにちは。爽やかな5月を迎えました。
 今月は、先月号でちょっとだけご紹介したキタヤのお客様アカデミー賞のお話のつづきからです。

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 最近2つの大きな感動体験をしました。私ごときが大変時代遅れでお恥ずかしいのですが、あのアカデミー賞栄冠ゲットの「千と千尋の神隠し」を、話はあちこちで耳にするもののまだみていなかったのです。ある日、3歳の孫のところに行ったところビデオがあるというのでこの機会にみたのですが、半分くらい進んだあたり、銭婆(ぜにーば)の帳場、神様のお風呂屋さんの世にも不思議な場面の終わり頃?でしょうが、孫が「コワーッ」「イヤッー」ということで、突然テレビが切られてしまったのです。あとの続きはそのまま私は知らないんですが、それでもこの作品がアカデミー賞をとるだけのことはあり、とにかく「すごい!」「この想像力は?」「どこから?」「フームッ すばらしい!」と....。それは去年の12月頃のことで・・・。

 で、4月にある方から「うかい鳥山」(八王子)のおもてなしは素晴らしいという話を聞き(昔20年位前にバスで行ってランチは食べたことはあるけど...)、「それって...何?...」と、とにかく行ってみなくちゃ話しにならないということで行ってまいりました。往復3万円と格安にしてもらったタクシーで夕方5:30に出発し、八王子あたりになると案内板がそろそろ見えてきて(山の中にあるためか)、さらに10分位も走ってやっと夜7:30に着きました。
 びっくりー! かがり火が! あちらこちらに。
 いえー、雅の世界のようでもあり、戦国時代の戦場のようでもあり、合掌造りの岐阜白川郷のようでもあり、かがり火のお出迎えが山いっぱいに!!。そして、エッ、私たちの進む方向とは反対の小高い丘の上には、オッーまるで千と千尋の神様の湯屋のようです!
 アッー、進む左手には水車がかがり火と共に幻想的に、なんと私のつくったと同じ鬼の湯釜の茶屋があります。おとぎ話というか夢の世界というか、もう奥山までかがり火はつづき、水芭蕉苑があるではありませんか! うしろは幻想的にうっすらと照らしだされた山の峰々が背景に!
 着物とモンペ姿のお給士さんが、お盆をもって「いらっしゃいませ」とあいさつを下さりながら、かがり火の中を忙しそうに通り過ぎていきます。山の傾斜やそよぎ流れる川のたもとに建てられた各客室棟。その客室棟への渡り橋からあちらこちら見渡すと、「オッー!」。丘の上の外にある客室棟では、パチッパチッと魚を焼いてお食事をしている!!
           
 このスケール、「あーっ、この方はいつこの構想を実現したのか!!」。千と千尋が先か、千と千尋がここからヒントを得た・・・?。夢の世界のようです。人を喜ばせるとはこういうこと!!。 私の心はもうウルウルです。

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 お話はかわって、もうひとつ。
 もう桜もすっかり散ってしまった東京ですが、「1年前に予約した懐石だから絶対行かなきゃダメッ」と親切なグループに誘われ、千住からタクシーで20分位のとあるところ。こ〜んな近いところで「エッー!」「オッー」と、まあ今日は感嘆符ばかりの文で申し訳ないんですがー。趣味でお友達にご馳走しているうちに、こうなってしまったという土壁の立派な門構えの和風建築・数奇屋風邸宅で、にじり口から招じられまして・・・・。まあ湯布院の亀の井別荘とか(まだ泊まったことはありませんが...)、あーいった感じで花鳥風月のお庭には、カチカチ山のしばかりのように桜の枝がたきぎしばりしてありまして、それが切り株の上に桜の2〜3つはまだ残り花で咲きながらしばられて...。コンセントコードなどは、和布でくるんであって、この創造力!。
 お玄関に到着。そこの女主人様が手づくりの和風ドレスに漆の和櫛のブローチをつけて、まあすべてこの奥様の独創的な思いでお廊下、お手洗い、出迎え用のお玄関の投げ入れなどなど・・・。そして当然右手の奥廊下にも切り株を鉢にして大きく桜の枝の生け込みで・・・。
 そして大きなお部屋に...。私たち15人だったのですが、二間つづきの和洋の大部屋の中・・・。まず板の間のお部屋はドカーンと自然木で10cmの厚さの一枚板のテーブルと椅子で8人座り。赤い漆のアンティークの和ダンスに、ポルトガル風のお人形が飾られ、片や和座敷の床の間の中の衣装掛けには真い白いつむぎの着物に中央に黒い帯をたれかけ、そこに桜の枝を上からまたがせて...。イメージしていただけますか? この女ご主人の感性に!又、私は心の中がウルウルに......。

 というわけで、15人座らせていただいたのですが−。予約はお2人でも4人でも15人でも「よろしゅうございます」、とにかく「お一組様しか」とらないで「ゆっくりして頂くのがモットー」ということで、なんとコースが終わったのは4:30でした(12:50到着で)。
 そういうわけで、予約を入れても1年先じゃないと当然ムリということなのですが、「3月22日は、キャンセルが入っております」と言われて、私は間髪入れずに「ハイッ!」と手をあげて予約してきました。予約した日は、私の誕生日でした! 不思議・・・・・・ですね!?。行ってみたい方、内緒でお教えしますネ。

 お料理は、もうこれは自家で奥様と息子さんとお手伝いのお友達が3人でなさるということで、コースでコーヒーと緑茶に和菓子・ケーキ、果物まで15品も。そして思った料金の半分。はじまって3品目位で、目に優雅いっぱいお腹いっぱいになってきて、私以外の14人の方々は6品目からはお土産にしていただいていましたが、私はというと、器の使い方に驚嘆し、すべてを知りたいと全部頂戴いたしましたのです。「ハイッ。」 ご馳走様でした、本当に。
 もし家庭画報の美しい懐石を頂いたとして決して負けません。手のかけよう器のかけよう、そして商売屋さんには絶対ない女主人の和の生活美を、手づくりの古布や和紙にのせて箸の袋からコースターからつり銭のせ盆から和の手づくり芸術いっぱい溢れて・・・。

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 この2つの感動体験、私は何にウルウルしたのかというと、ウ――ン、わかりません。ただ、感動ということで...。スミマセン。

       

 で、私、喜田家もお客様に48年間のご愛顧に感謝の会をやろうということになり、『キタヤフェスタ48 in Lソフィア』を7月5日(土) 9:30から21:00迄、3回の入替制でやらせていただきまーす。(前号で47と書きましたが私の早とちりでした)
 まず、お客様からのキタヤに寄せる想い・エピソード・思い出・ご叱責、な〜んでもちょっと書いておもちいただけますか? 私が泣いてしまった方、又その他の方にキタヤから感謝の表彰状をアカデミー賞として差し上げたいと思います。
 会場はLソフィア(足立区梅田の総合婦人センター)の4Fのホールをお借りしましたので、3回に分けて入替制で行います。
  A( 9:30〜13:00)
  B(13:30〜17:00)  各295名様
  C(17:30〜21:00)
 失敗のないように、整理券をお配りしたいと思います。
 7/5日ご希望の時間帯と人数を最寄りの各お店までお申込みください。(別紙参照)
 楽しく面白くバクレツしましょう!!
 約3時間半の内容は、
    ・お客様アカデミー賞授賞式    30分
    ・パリ帰りのショパンの名演奏者
        田中節夫氏のピアノでうっとり  40分
    ・愛と感動と涙の映画「ホームスイートホーム」 2時間

 キタヤスタッフと田口恵美子とお客様とつくりあげる喜びの3時間半。きっと全員の方がウルウルして下さると信じております。
 モーッ是非、参加お申込みと原稿のご応募お待ちしております。
 お申込みのメ切りは、5月31日(土)です。

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“ちょっとお話”

 初夏の爽やかな風と共にお菓子もガラリと夏バージョンに入ります。6月30日は水無月とか...

           
「葛桜」と「水まんじゅう」の違い
              

 奈良の吉野の葛でつくる透明な葛桜。私は葛桜はとても贅沢なお菓子と思っております。あのやわらかなベットリとした透明な涼しい食感はゼリーにはないものです。しかしながら冷やせば冷やすほど不透明になり、その内濁って白くなりかたくなってバキッと割れてあんがみえてしまいます。冷やし方が難しくなければいいのですがね。
 一方、水まんじゅうは、天草から作られる粉末状のゲル剤でつくります。葛だけで作るような透明感はできませんが、時間がたっても葛のようにかたくなることがないので、忙しい現代では冷蔵庫に3〜4日は冷やしておけるので、葛桜より夏の王様になってしまいました。


平成15年5月1日号
元気で生きる田口 恵美子より

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