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平成23年6月(水無月)のおついたち―『言問はぬ 木すら味狭藍(あじさい) 諸弟らが 練りの村戸に 欺かれけり 』

毎月1日とその前日限り、店頭にて販売

ものを言わない木でさえ、あじさいのように色鮮やかに見せてくれますね。
それ以上に言葉をあやつる諸弟たちの上手い言葉にすっかりだまされてしまったことよ。

「梅雨」の語源は、梅の実が熟す頃の長雨であることからともいわれます。台所名人のあなたさまは、今年も青梅をリキュールで梅酒に、赤紫蘇で梅干しにと一仕事終えられましたか。こっくりとした琥珀色の梅酒はお友達にもおすそ分けしたい我が家の名物となっている事でしょう。
この時期の日本の風景を彩る紫陽花。花を縁取る萼が4枚の花弁に見えることから「四片花(よひらのはな)」と呼ばれ、藍から紫、そして紅へと変化する移ろいやすさを人の心に喩えて使われることもありますが、色とりどりの鮮やかさに古代より人々は魅了されてきました。重たい気分の梅雨でも、束の間の楽しみとなる風景です。

陰暦六月の晦日は「夏越(なごし)の祓(はらえ)」、各神社では「茅(ち)の輪くぐり」の神事が行われます。これは、大きな茅の輪をくぐり、罪や穢れを祓い、疫病など悪い事を免れるという神事です。正月からの半年間の穢れを祓うもので、「蘇民将来(そみんしょうらい)」の逸話で娘の腰に茅(ちがや)の輪をつけて災厄から免れたとされ、茅の旺盛な生命力が神秘的な除災の力を有すると考えられてきたのだそうです。この「夏越の祓」に用いられるのが、6月の和菓子の代表ともいうべき「水無月」です。三角の形は暑気を払う氷を表しています。

さて、「夏越の祓」が終わるといよいよ本格的な夏の到来。今年は全国で「節電に挑戦」をして、厳しい夏をいつもより工夫して夏を快適に過ごしたいもの。昔ながらの日本家屋にはそんな知恵が詰まっていました。夏が来るとまず、窓に簾(すだれ)がかけられ、道路に面しては朝は東向き、夕方は西向きに大きな葭簾(よしず)が立て掛けられます。そして、襖(ふすま)は簾戸(すど)、障子は御簾(みす)に代えられます。畳の上に敷いた網代(あじろ)がひんやりとした冷気を足の裏から全身に伝えてくれます。こんなふうに、夏姿の日本座敷には自然素材を活用して、心にも目にも身体にも涼しく、団扇を手に送るともない風を楽しむのです。手間を惜しまず自然と調和することが夏を愉しむ極意といえるのではないでしょうか。

今月のおついたちは、
色も形もとりどりの「紫陽花」を、きんとん製ともっちりした葛仕立てで、清流を泳ぐ「鮎」は錦玉製で、
思わずかじりつきたくなるような大きな「青梅」は、甘露煮の青梅に黄味餡をまとわせ、外郎で包みました。
爽やかな風味をお楽しみください。

みなさま!しょうぶ沼公園でお会いしましょうね!!

元気で生きる 主人 田口 恵美子
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