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平成23年12月(師走)のおついたち―『希望に向かって』

毎月1日とその前日限り、店頭にて販売

 もう12月…京都の紅葉も真盛り、結構11月も暑い日があったりして秋の深まりも遅れを感じます。そんな中キノコの味覚もお愉しみになられましたでしょうか?長野の方から7センチもある大きな太いシメジの手づくり粕漬けを頂く機会があり「山の幸」という自然の恵みに感動いたしましたが「茸(くさびら)」という狂言があることを思い出しました。狂言師が人間だけでなく馬や牛、蚊、果てはキノコという菌類までも演じるのです。

 今年は震災により自然の畏れと共に原子力の脅威にさらされています。原爆により巨大なキノコ雲が広島と長崎に現れて66年。唯一の被爆国である日本に今また、日本中に放射能という「胞子」が広がっている現状。

 狂言では金持ちが山を切り開いて建てた屋敷に人間大のキノコが生え、何度取り除いても現れます。山伏に祈祷を頼むのですが、祈る度にキノコは増え、ついには屋敷いっぱいになり人間を追い出してしまいます。キノコを演じる時は面をつけ笠を被り、両腕を袖の中に折り込みしゃがんだままスリ足をして、一見ちょこちょこしてファンタジーのような印象ですが、この狂言の意図は、全てが平等であるはずの自然界で、人間だけがいつしか支配意識を持ってしまい、自然破壊や本来必要のないものまで求めるようになってしまったことへの警鐘ではないでしょうか。江戸時代の作品であるはずなのに、原子力を使った道具まで生みだしてしまった現代の人間たちを見透かしているようです。そうしてみると、「茸(くさびら)」を笑ってはいられない。狂言は笑ってみられる時代が華ということでしょうか。

 さて、来年はどんな年になるでしょう。
 奥州、伊達正宗の時代にも大地震の津波で城下が壊滅したのに、東北地方には数多くの史跡や名勝があることを考えれば、又、立派に復興していけると信じて応援するばかりです。津波が押し寄せたラインに桜の木を植える活動が始まったそうです。

 今年最後の「おついたち」はそんなことを考えながら、来年は明るい年になりますように、桜のお重に「祈りと希望」を込めました。上のお重には心華やぐ聖夜の夢を。下のお重には福を刈り集められるよう、豊作祈願の「鎌餅」を。豊かな実り、穏やかな日常を早く取り戻せますように、応援を込めておつくりしました。

 さあ、忙しい年の瀬がやってきます!あかるい年に向けて前を向いていきましょう!

元気で生きる 主人 田口 恵美子
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