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平成24年9月(長月) 「秋風に置く白露の飽かずのみ 相見るものを月をしまたむ」

毎月1日とその前日限り、店頭にて販売

「秋風に置く白露の飽かずのみ 相見るものを月をしまたむ」大伴家持

~ 花 は な の 野 ~

初秋、見渡す限り秋の草花が咲き乱れた様を、花野と言います。その様子は、生命力の漲る若草が萌える「春の野」とは対照的に、楚々として、どことなく侘びた風情を漂わせています。秋の花が野を埋め尽くす時季は短く、やがて花が消える頃になると、今度は草紅葉。せめて一瞬の美を心に留めておきたいと、日本人は万葉の昔から秋の花を多くの歌に詠みこんできました。萩、尾花、葛、女郎花、藤袴、桔梗、撫子…。日本の秋の花は一種だけ群生するというより、色々な種類の花が身を寄せ合うように咲く姿がとても美しいですね。  
 今月のおついたちは、なお青々とした初秋の緑から、色とりどりの野花、そして褐色に深まりゆく秋をお菓子でおつくりしてみました。
 草むらの中で姿は見えずとも夜毎に奏でられる虫の声をイメージしてきんとんでおつくりした「虫時雨」。秋草に光る露を錦玉寒を散らして表現しました。秋の花野からは錬り切り製の「桔梗」と「小菊」を。「栗よりうまい十三里」さつま芋をつかった素朴な味わいの浮島羊羹「里の秋」。
そろそろ色づき始める柿を「青柿」として外郎でおつくりしました。そしてやはり、秋は夕暮れ…。渡り来るかりがねの声が聞こえてきそうな深まる秋の景色には「初雁」。餡玉に艶錦玉を施しました。
散策の楽しみな季節になってまいりました。よく歩いて、よく笑ってお元気にお過ごしください。 

元気で生きる 主人 田口 恵美子
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