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平成25年7月(文月)のおついたち ~ ならの小川 ~

毎月1日とその前日限り、店頭にて販売

一年(ひととせ)に 七日(なぬか)の夜(よ)のみ 逢(あ)ふ人(ひと)の 恋(こひ)も過(す)ぎねば 夜(よ)は更(ふ)けゆくも一年に七夕の夜だけ逢える人の恋しさは尽きないままに夜はいたずらに更けてゆくのだなぁ。柿本人麻呂

 七月を迎えました。今年の七夕さまの、牽牛と織姫の逢瀬は叶いますでしょうか。
新緑の竹を切り、五色の短冊を飾る。里芋の葉から受けた朝露で墨を磨って願い事をしたためると、字が上手になるとも云われます。もともと願い事には織姫が織女(はたおりつめ)であったことから、機織りや裁縫の技術の向上を願ったものでした。うちの自慢の職人たちも和菓子文化の継承という大望を抱いて日々頑張っております。
お陰さまで、全国で90人しかいない「選・和菓子職」という認定をうけた職人を7人も育てていただきました。うち二人は喜田家を巣立って行きましたが、若い職人がまた挑戦に向けて励んでいます。

 わたくしも短冊に願いをかけつつ応援して参ります。
皆さまはどんな願いをかけるのでしょう。さて、願いをかいた短冊には
穴を開け紙縒りを作って通し笹の枝にかけます。この紙を縒るという
日本人なら誰でもできそうな作業が外国人にはとても難しいのですって!
やはり日本人の指先って器用なのですね。

 夏の慣わしに「お中元」がありますが、このときの短冊も七夕からきているようです。
最近は印刷で簡単にできるようになりましたが、先様へ持参できる場合には自筆で短冊をしたためれば、より心が伝わります。
 お中元には美味しいものを、と言いますが、お中元の成り立ちは、お盆の供養ばかりでなく、生御魂(いきみたま)の祭りとされています。生御魂とは、健在の父母や目上の人を意味し、その昔は生魚などを贈る“生盆”(いきぼん)という習俗があったそうです。川魚や刺し鯖、蓮の葉で包んだもち米を蒸したものなどを贈り物として持参したそうで、これが後世、お中元の贈答になったといわれます。こうした成り立ちから、お中元には食べ物が多く選ばれることになりました。お中元にそうめんを選ぶのも、七夕の糸になぞらえたものとも、昔は前年に収穫した主食の米が少なくなる夏に、その年にとれた小麦でそうめんを作り御供えしたともいわれます。

 今月のおついたちは、夏の風物として、鮎を模した生菓子に香ばしい焼き目をつけて「香鮎」、完熟した梅の実を入れたゼリー「甘露梅」、涼しげな茶室の窓から眺める「夏景色」は雪平で。入道雲が連れてきた「とおり雨」は浮島に激しい雨を焼きつけました。
夏の思い出に練り切りの「朝顔」もお入れして。楽しい夏の計画を立てながらお愉しみ下さい。

今年も簾に葦簾、扇子や団扇、足水、打ち水、工夫して夏を生きいき乗り切りましょうね。

元気で生きる 主人 田口 恵美子
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