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平成26年2月(如月)のおついたち いにしえより愛され続ける春告げ草~梅百景~

毎月1日とその前日限り、店頭にて販売

 まだ冬も終わらぬ季節から、なによりも早く花をつけ始める梅。花になごりの雪をのせる姿や、春を待ちわびていた野鳥を枝にいざなう姿には、春爛漫のころに咲く桜とは違う、早春に咲く花ならではの凛とした美しさがあります。また、花期が長いことも梅の魅力のひとつですね。
 『古今和歌集』仮名序より
難波津(なにはづ)に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと 咲くやこの花 -王仁(わに)-

 梅には実に多くの品種があります。中国からの渡来種のほか、江戸時代には品種の育成や改良が活発に行われたことで、現在では三〇〇種類を超える品種があるといわれています。園芸学的には観賞用の花梅と採取用の実梅に大別されます。花梅は中国からの原種に近く豊かな香りのする野梅系と、枝や幹の中が紅く、庭木や盆栽に使われることが多い緋梅系、そして梅と杏の雑種で桃色の花が多い豊後系に分かれます。一重や八重の花、早咲きや遅咲き、枝の色、葉の形、香りと品種ごとさまざまな個性で楽しませてくれます。

 また文香とは手紙に入れる香のこと。この文香は江戸時代の型紙をもとに、型に掘って小刀で和紙を切り抜き、色を摺り、細かく砕いた香を入れて貼り合わせてつくります。
また室町時代以降の水墨画でも梅がたくさん描かれます。禅宗を伝えた中国で禅僧が好んで描いた梅の水墨画を、日本の禅僧も盛んに描いたためですが、禅宗の寺では梅を植え、その花を愛でることが盛んに行われたようです。梅は水墨画ばかりでなく花鳥画にも好んで描かれてきましたが、特筆されるのは工芸の意匠として、いつの時代にもさまざまに描かれてきたことです。松や竹と並んで吉祥文様の一つとして親しまれ、また早春の季節感を表す格好の文様として好まれてきました。梅がこれほどまでに工芸の文様として重用されたのは、一つには枝先に向かって次々と蕾が開いていくさまが、家の繁栄と重ね合わされていたことにあるようです。また花の形が単純でありながら端正であること、開いた花と蕾を描くことで、梅の個性を表現しやすかったということなどが挙げられます。

 「梅が香(うめがか)」、「難波津(なにはづ)」、「此の花(このはな)」、「霜紅梅(しもこうばい)」(」)、「未開紅(みかいこう)」、「寒紅梅(かんこうばい)」。梅に名づけられた風雅で情趣的な名前からも、花はもちろん、「梅」の咲く春を心待ちにしていた人々の気持ちが伝わります。個々の梅を較べてみれば梅見がまたいっそう楽しいことでしょう。そして節分が終わるともう立春です。

 ということで新年初めの如月の「おついたち」のお菓子は「梅百景」。
梅を包んだ餅の「霜紅梅」、紅白の梅を散らした羊羹製の「此の花」、梅のピューレを練り込んだ焼き菓子「梅が香」。それに節分の「お多福」(上用饅頭製)、「赤おに」(練り切り製)も加えて…様々な梅菓子での梅景色、ご賞味下さいませ。

元気で生きる 主人 田口 恵美子
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