HOME > おついたち(一覧) > 平成29年6月(水無月)のおついたち~ 「 紫陽花や 帷子(かたびら)時の 薄浅黄 」~

平成29年6月(水無月)のおついたち 「紫陽花や 帷子(かたびら)時の 薄浅黄」

毎月1日とその前日限り、店頭にて販売

「紫陽花や 帷子(かたびら)時の 薄浅黄」 『松尾芭蕉』

   六月を迎えました。陽暦では立夏が五月の六日頃にあたるので、六月はすでに夏の半ばということになります。 野山は緑が濃くなり、川では鮎漁の解禁、田園では麦秋から田植えの時期へなどと、すべての風物が夏の景色となります。    水無月の語源は、田植えが終わり田に水を張る時期であることから「水の月」と呼ばれた(水無月の「無」は名詞と名詞をつなぐ連体助詞で「の」と解釈できるそうです)とか、田に水を張る月「水張月」や、田植えなどの大仕事をみなし尽くした「皆尽月」から、という説もあります。逆に旧暦の六月は新暦では七月から八月頃にあたり、梅雨も終わって真夏の暑い盛りなので水が無くなり「水無し月」となったという説もあります。いずれにせよ「水無月」は音の美しい季節の言葉です。  六月十六日には『嘉祥菓子』の行事があります。平安時代、承和年間に、彗星(天変地異の兆しと考えられていた)が現れ、神津島の火山が噴火し、各地で大きな地震が起き、政変が起き、飢饉や疫病が流行るなど、災厄が続いたことから、848年6月13日、仁明天皇により「嘉祥」へ改元され、6月16日に祭祀を行い、「除災招福」の祈願をしたことが始まりといわれています。これが受け継がれ、鎌倉時代には嘉祥通宝16枚で16個の菓子や餅を買って供えることが縁起がいいとされ、江戸時代には「嘉祥頂戴」と称して参内し、お菓子を戴く儀式が行われました。このころは「七嘉祥」といって七種類のお菓子を盛り合わせ、庶民も16文銭で餅を買って食べていたようです。残念ながら明治期に廃れてしまったこの行事をよみがえらせるために、全国和菓子協会が6月16日を『和菓子の日』として制定。美しい日本の風土と歴史の中で育まれた和菓子の素晴らしさを楽しみ、日本独自の食文化を後世に伝え残すために私たちも日々研鑽してまいります。 今年の和菓子の日には、魔を払う「小豆」、穢れを清める「塩」、力の源「米」を使った特別な嘉祥菓子(6/15、16限定販売)を御用意してお待ちしております。夏越の祓「水無月」と併せてお楽しみになさってください。  今月のおついたちは、水無月のさまざまな意匠を盛り込みました。  見ごろを迎える「額紫陽花」は練り切りの額に錦玉の花を表現しました。梅雨の「蛇の目傘」は羊羹で、まだ少し寂しい海の景色「沖の白波」は練りきり製で、解禁前の色の浅いい「若鮎」は白あんを包んだ練りきり製。夏越の祓でくぐる「茅の輪」は小豆の雪平でおつくりしました。穏やかな六月の趣をお楽しみください。  梅雨の前のこの時期、お散歩向きの過ごしやすいこの頃です。歩くことは一番手軽な健康法です。菖蒲を眺め、紫陽花を愛で、風を感じて、いつもより少しだけ遠くまで歩いてみませんか。  元気で生きる 主人 田口 恵美子

[an error occurred while processing this directive]
HOME > おついたち(一覧) > 平成29年6月(水無月)のおついたち ~ 「紫陽花や 帷子(かたびら)時の 薄浅黄」 ~